東洋製罐では、社内の約3500台のPCにPandoraクライアントが標準でインストールされており、全業務で不可欠なシステムとなっている。
導入は9年前。基幹システムをホストで運用していた同社では、運用コストが割高なホスト帳票出力のオープン化を目指してPandoraを導入、約3300種類もあった帳票の電子化に踏み切った。当時としてはかなりのチャレンジャブルだった。
管理本部情報システム部係長の小田崇氏は当時を次のように振り返る。
「Pandora導入でホストプリンタを割安な複合機に切り替えたのですが、最初は複合機メーカーさんが尻込みするぐらいでした。それでも複合機の性能向上やNTTデータビジネスブレインズさん(当時は日本板硝子ビジネスブレインズ)のサポートで乗り越えられました。割高なホストプリンタを撤去できたのに加え、帳票のほんの数百ページを一括印刷するといったムダなバッチ印刷がなくなり、紙の使用量も3分の1になりました。」
導入当初は本社のみでPandoraを使っていたが、オープン環境での帳票運用が安定してきたのを見て、全国14工場への導入にも踏み切った。
ちょうど全国に分散していたホストを本社に集約する計画があり、紙帳票の不便さに困っていた現場からも電子帳票へのニーズが高まっていたのだ。14台ものホストとホストプリンタを撤去できたので、コスト削減効率はさらに大きなものとなった。
Pandoraの導入は、セキュリティ面でも大きな効果があった。
「ホストの帳票出力は各拠点で1台のホストプリンタに集中させていたので、(プリンタから排出された)機密帳票が部外者の目に触れたり、他の印刷物に埋もれて紛失してしまうことがありましたが、Pandoraを入れてからその心配はなくなりました。ユーザー管理、ログ記録などのセキュリティ機能も備わっていたので、個人情報保護法の時も帳票まわりでは慌てずに済みました」(小田氏)。
ユーザーがPandoraを支持
東洋製罐は2006年中に、日本オラクル「Oracle E-Business Suite」を使って基幹システムをホストからオープン系へ前面刷新する。
それに合わせてPandoraも全面的に最新版のPandora-AXへ入れ替える。
実は、先行してオープン系へ移行した会計業務で別の電子帳票システムを試したが、Excel出力など二次加工のしやすさなどの面でPandoraの継続を望むユーザーの声が強かった。特に、これからシステムをオープン化する販売や物流、製造の分野では、二次加工のしやすさがより重要なポイント。
この数年でオープン環境対応を強化していたPandoraを継続使用することにした(データウェアハウスやPDF帳票システムとの併用)。
一方、小田氏は運用管理者の立場からPandora-AXのセキュリティ機能に期待する。
「二次加工しやすいのはPandoraの魅力ですが、その半面、情報が外に漏れやすくなる面もあります。最新のPandora-AXならユーザーごとに印刷やExcel出力を制限可能で、ユーザー役割に応じてキメ細かく管理できる点が評価できますね。そのほか、有効期限を区切るなど細かい設定が可能となったパスワード管理機能を使って、ユーザー管理も厳密化していくつもりです。」
東洋製罐では将来的に14工場に分散するPandoraサーバも本社に集約し、運用コストを下げるとともに情報管理を徹底していく考えだ。
東洋製罐様のご紹介
1917年創業。包装容器のリーディングカンパニーとして、国内で流通する飲料缶、ペットボトルのおよそ半分を生産している。連結売上高約7000億円(2004年3月期)。

