CMSとは~初心者の方向けに基本をわかりやすく解説!CMSの基礎知識と種類、選び方~

CMSとは

CMSとは、コンテンツ・マネジメント・システムの略で、Webサイト(ホームページ)を管理・更新できるシステムのことをいいます。
Webサイトの更新は、HTML(ハイパー テキスト マークアップ ランゲージ)やCSS(カスケーディング スタイル シート)と呼ばれる専門的な知識が必要で、テキストや画像の登録、リンク設定、レイアウト設定など、大変手間がかかる作業です。
CMSでは、専門知識が必要な部分は全てシステム側に制御させ、テキストや画像などの情報のみを入れていくことで、簡単にWebサイトを更新することができます。また、サイト内のナビゲーション(左メニューなどのリンク)や、サイトマップなど、必要なリンクの更新は、自動的に行われます。
CMSは、専門的な知識を学習することなく、誰でも簡単にWebサイトを更新・管理することができる大変便利なシステムなのです。

ここでは、CMS導入について検討はしたいものの、まったく知識がない方を対象に、基礎知識、種類、選び方をご説明いたします。


「とんがりクンCMS」は、NTTデータグループが開発した高セキュリティな国産静的CMSです。
大手企業、金融機関、公的機関など、厳格なセキュリティ基準を持つ組織にも多数導入されており、公開サーバとCMSサーバを完全に分離した構成で安全性を徹底。
豊富な導入実績と柔軟なカスタマイズ対応により、運用効率の向上とリスク低減を同時に実現します。
安心・安全なWeb運用を求める企業に最適なCMSです。


CMSのしくみとページ生成の流れ

CMSはWebサイトの活用に便利な、様々な機能を持っています。
ここでは、最も基本的な機能であるページ生成について、CMSを利用しない場合と、利用した場合の違いをご覧いただき、CMSのしくみについてイメージを付けていただければと思います。

CMSを利用しない場合のページ生成

Webサイトのページは、1ページずつhtmlファイルで作成する必要があります。htmlファイルは、htmlタグと呼ばれるタグを利用して記述する必要があり、専門的な知識がなくては作成できません。
そのため、CMSを利用せずにWebサイトを構築する場合、ページの追加、変更、アップロードまで、すべて専門業者に委託する必要がでてきますが、コストや、時間がかかります。
htmlタグを理解すれば、自力でhtmlを記述することも可能ですが、その場合、知識を持った方に業務が集中し、業務の属人化につながります。

CMSを利用しない場合のページ生成・公開の流れの画像

CMSを利用したページ生成

専門的な知識がなくても、ページの作成、変更、アップロードまでCMSで行うことができるようになります。
誰でも簡単にできるため、複数人で運用することも可能になります。

CMSを利用した場合のページ生成・公開の流れの画像

次に、技術的な内容になりますが、CMSの配信方式別のページ生成についてご説明します。
CMSは配信方式で分類した場合、静的CMS、動的CMSに分かれます。それぞれのページ生成のしくみを知ると、CMSの選定の際に役立ちます。

静的CMSと動的CMSのページ生成の違い

動的CMSと静的CMSでは、ページ生成のしくみが大きく異なります。この違いは、CMSを選定する上で、大変重要です。
静的CMSは、コーポレートサイト、公的機関のサイト、BtoBサイトなど、情報発信中心のWebサイトに向いてます。
一方、動的CMSは、サイト閲覧者のなんらかのアクションを利用するしくみが必要な場合に利用します。
例えば、会員サイト、ECサイト、複雑な検索を必要とする製品サイトやサービスサイト、また、サイト閲覧者単位でページに表示する情報を変えたい場合なども、動的CMSが有効です。

静的CMS 動的CMS

CMSでページを作成し、Webサーバへ出力。
1~2:Webサーバに出力されたページにサイト閲覧者がアクセスし、閲覧する。
※どのサイト閲覧者も、同ページを閲覧する。

静的CMSのページ生成・公開の流れの画像

CMSでページを作成し、様々な設定とともに登録。
1~3:サイト閲覧者がWebサイトにアクセスした際の情報をCMSが利用して、Webサーバへ情報を渡す。
4:サイト閲覧者は、サイト閲覧者自身の情報を元に生成されたページを閲覧する。

動的CMSのページ生成・公開の流れの画像


CMSの主な機能

CMSで便利な機能の一部をご紹介いたします。(CMSによってはない場合があります。当社開発の国産静的CMS「とんがりクンCMS」ではすべて実装されています。)

機能名 機能概要・メリット

ページ作成

HTMLなどの専門知識なしで、WORDを操作する感覚で、ページを作成することが可能です。Webサイトの運用が知識のある人に偏らず、属人化を防ぐことができます。

ワークフロー・承認機能

編集者、承認者、公開者などに権限を分け、フローを通し、ページの承認・否認ができる機能です。
様々な確認を通すことで、誤字や脱字、コンプライアンスチェック、サイト全体の整合性チェックなど、組織として安心で確実なWebサイト運用が可能になります。

予約公開機能

公開日時を設定できます。決まった日時に公開したいお知らせ、プレスリリース、決算資料などがある場合、自動で公開されるため、公開対応に予定を縛られることがなくなります。

ページ非公開機能

ページを非公開にします。CMS上にはページが残りますので、例えば、キャンペーンページを期間終了後に非公開にし、次回のキャンペーン時に再度公開するなどの運用が可能です。
また、その後、同様のページを作成する場合、非公開にしたページをコピーして作成することで作業時間を短縮できます。

プレビュー機能

公開前に確認ができるため、公開してみたらイメージが違ったという状況を防ぐことができます。

履歴・復元機能

ページの過去の状態が履歴として残ります。
更新内容に不備があった際に、履歴機能で即座に差し戻す、キャンペーン期間や緊急時だけページ内容を変え、必要な期間が過ぎたら1世代前のページに戻す、という運用が可能です。

テンプレート機能

ページの大枠のデザインやレイアウトをテンプレートとして、ページに反映させることができます。
テンプレートを変更することで全てのページに反映されるため、テンプレートに記載されている共通の要素、例えばロゴや、フッターに記載してある問い合わせ先などに変更があった場合、1箇所修正するだけで対応が完了します。

ファイル内個人情報削除機能

PDF、Excel、Word、PowerPoint、画像のプロパティにある個人情報等を削除します。自動で削除することができますので、意図しない個人名等の流出を防ぎます。

これらはあくまで代表的な機能の一部であり、CMSには運用を支えるさらに幅広い機能が備わっています。各機能の詳細や、管理・運用面で押さえておきたいポイントについては、⁩以下のページで解説しています。
CMSの基本機能~管理・運用を支える注目ポイントを解説~


CMS導入のメリット

誰でも簡単にWebサイトを更新できる

専門的な知識がなくても、ページの追加、変更等、Webサイトに関する業務を行うことができるようになります。ちょっとした文章や数字の修正、画像や表の追加も、気が付いた際にすぐに対応できるので、情報の公開スピードが格段にアップします。
また、PC用のページを作成すれば、スマホ等のマルチデバイス対応ページがCMS側で自動で生成されます。

Web担当者の業務負荷を軽減できる

属人化していたWebサイト更新業務を、複数人で対応することが可能になります。Webサイトのカテゴリ単位で権限を設定することで、担当者を限定することも可能です。

制作会社への依存を減らせる

制作会社に依頼する場合は、図のように、各部門の要望のとりまとめ、制作会社への要件の伝達、金額調整等、時間がかかる要素がたくさんあります。
特に社内間のやりとりや、制作会社とのやりとりには時間がかかるケースが多く、ページ公開までに数週間かかるなど、スピーディな情報公開には程遠い状態であることも多くあります。
頻繁に更新するページがある場合、このようなフローでやっていては、効率も悪く、機会損失につながる可能性もあります。
CMSで担当者が更新できれば現場主導での対応が実現し、このような問題も解決するのです。

CMSがない場合とある場合の比較(一例)

CMSがない場合とある場合の運用フローの画像

複数サイトや多言語サイトを一元管理できる

グループ会社、販売店、学校サイトなど、複数サイトを一元管理することが可能です。
デザインの統一化、各Webサイトの状況把握、セキュリティ対応など、管理者が管理しやすくなります。
複数サイト管理では、各Webサイト単位で、権限を付与でき、また、管理者はすべてのWebサイトを管理できますので、Webサイト数が複数ある場合、大変便利です。

運用コストが削減できる

お客様側で対応できる箇所が増えるため、制作会社への委託が削減される、サーバ管理が不要になる(※)、グループ会社、販売店、学校サイトで個別にCMSを導入していた場合などは、CMSを統一することで運用コストの削減につながります。
※CMSのサービス形態にもよります。

セキュリティの確保ができる

商用CMS(有償CMS)の場合、多くは脆弱性診断を受けており、システム全体のセキュリティが一定水準で担保されています。
また、SaaS型CMSの場合は、サーバーのセキュリティ対策や脆弱性への対応をベンダー側が実施するため、利用企業側で個別に対応する負担を軽減できます。
一方で、オープンソース型CMS(無料CMS)は自由度が高い反面、脆弱性が見つかりやすく、利用する際には定期的なアップデートやセキュリティパッチの適用が必要です。
CMSを選ぶ際は、セキュリティ対策が十分に行われているか、運用体制の中で安全を維持できるかを確認することが重要です。

バックアップや履歴管理で安全な運用ができる

CMSには、ページの更新履歴やバックアップを自動的に保存できる機能を備えているものがあります。過去のデータや公開内容を保持しておくことで、誤ってページを上書きしてしまった場合でも、以前の状態に簡単に復元できます。
また、誰がいつどの内容を変更したかを確認できるため、運用上のトラブル防止や品質管理にも役立ちます。


CMS導入のデメリット・注意点

要件定義が不十分だとCMSが合わない可能性がある

コーポレートサイト、社内サイト、ECサイトなど、Webサイトの特徴によってCMSで必要な機能が異なります。
どのようなサイトを作成したいか、そのためにどのような機能が必要か、を検討してから選定しないと、不要な機能で費用が高額になる、オーバースペックで使いにくいなど、問題が発生する可能性が高くなります。
また、誰が使うのか、更新したい内容はどこなのかを明確にし、ページ作成の自由度と専門知識の必要性のバランスを検討する必要があります。
要件の検討が不十分だと、自由度は高いものの専門知識が必要、設定項目が多く使いにくい、制限が多く理想のページが作成できないなど、せっかく導入しても不満になる可能性が高くなります。

カスタマイズや運用時は専門知識が必要な場合がある

CMSを導入する際、要件によっては既存機能だけでは対応できず、カスタマイズが必要になるケースがあります。
ただし、CMSによっては拡張や外部システム連携が制限されている場合もあり、導入前にカスタマイズ性や拡張性をしっかりと確認しておくことが大切です。
また、運用フェーズにおいても、テンプレートの修正やワークフロー設定、アクセス権限管理など、専門的な知識を要する場面が出てくることがあります。こうした場合に備え、マニュアルやヘルプ機能が整備されているか、またはサポート体制がどの程度充実しているかを確認しておくと安心です。
さらに、社内で対応できる範囲と外部ベンダーに依頼すべき範囲をあらかじめ明確にしておくことで、運用負担を抑えつつ安定したサイト管理が可能になります。

セキュリティ対策が不十分になる場合がある

CMSやプラグインは、外部からの攻撃対象になる可能性があります。特に無償CMSは、頻繁に脆弱性が出るため、定期的なアップデートやプラグイン管理が必須となりますが、ベンダーの保守契約では対応してもらえないケースもあり、注意が必要です。
商用CMS(有償CMS)の場合は、基本的にベンダーによるセキュリティ対策、対応が担保されていますので、よく検討の上、選定する必要があります。

 

CMS導入は、更新のしやすさやコスト削減といった大きな利点がある一方、選定や運用を誤ると機能過多やセキュリティ面の不安など課題が生じる場合もあります。
こうしたメリットとデメリットを整理し、成功につなげるためのポイントと注意点を以下のページで解説しています。
CMS導入のメリット・デメリット~成功のポイントと注意点を解説~


CMSが向いているサイト

CMSはどんなサイトにも必要というわけではありませんが、次のような特徴を持つサイトでは導入による効果が特に大きくなります。

更新頻度が高いサイト

ニュースリリース、イベント情報、ブログ、商品情報など、頻繁にコンテンツを追加・更新するWebサイトは、CMSを導入することで大幅に作業効率が向上します。
 HTMLやFTPを直接操作する手間が省け、担当者自身が簡単に更新できるため、スピーディーな情報発信が可能になります。

ページ数が多い大規模サイト

1. コンテンツ管理の効率化

大規模サイトでは、膨大な数のページやコンテンツが存在するため、すべてを手動で管理するのは大変手間のかかる作業です。CMSを導入することで、一元的にページを管理できます。また、サイト全体の構造を把握、整理し、必要なページを迅速に更新、作成できるため、大規模サイトでも作業の効率が大幅に向上します。

2. テンプレートと一貫性の確保

デザインやレイアウトが統一されたテンプレートを使用することで、ページ数が増えても一貫性を保つことができます。新たなページを追加する際も、同じテンプレートで自動的にレイアウトが適用されます。

複数の担当者・部署で更新を行うサイト

1. 複数人で同時作業ができる

CMSでは、担当者や部署ごとに権限を細かく設定でき、誰がどのコンテンツを編集できるかを限定することができます。また、コンテンツ編集者はコンテンツの作成や修正のみ行い、承認者は承認のみ担当する、などの管理が可能です。これにより、誤った編集を防ぎ、セキュリティを確保しつつスムーズな運用が可能です。

2. ワークフロー機能によるレビューと承認プロセス

CMSには通常、コンテンツのレビューや承認プロセスを管理するワークフロー機能が備わっています。これにより、複数の担当者が関わる場合でも、コンテンツが最終的に公開される前に、確認や承認をスムーズに行うことが可能です。例えば、コンテンツ編集者が記事を作成し、別部署のWeb担当者が内容を確認、最終的にコンテンツ編集者の上席者が承認する、といった流れを構築できます。

デザインやブランドを統一したいサイト

1. 統一されたテンプレートとデザイン

CMSは、サイト全体で一貫したデザインやサイトガイドラインを保つためのテンプレート機能があります。すべてのページに統一されたレイアウトを適用できるため、どの担当者が更新してもデザインの一貫性を保つことが可能です。

2. デザイン変更の一括適用

デザイン変更やサイトリニューアルが必要な際、CMSであればテーマやテンプレートを変更するだけで、サイト全体にその変更を適用することができ、大規模なデザイン更新作業を効率的に行うことが可能です。

複数のサイトを一元管理したい

CMSによっては、複数のドメインやサイトを一元的に管理できる機能があります。グループ会社の各社サイトや、市町村配下の学校サイトなど、CMSの導入により一元管理することが可能です。


CMSが向いていないサイト

CMSは便利なしくみですが、すべてのWebサイトに最適とは限りません。次のようなケースでは、CMSを導入しても効果が小さい、または別の方法が適している場合があります。

ページ数が少なく、更新頻度も低いサイト

企業の名刺代わりのような小規模なサイトや、年に数回しか更新しないWebページでは、CMSを導入することで得られる効率化メリットがほとんどありません。
Web制作会社に委託する、または、HTMLや既存のWeb制作ツールを使って直接編集する方が、コストを抑えてシンプルに運用できます。

ページごとに自由なデザインを追求したいサイト

CMSはテンプレートやレイアウトの制約を設けることで、効率化を図るしくみでもあるため、ページごとにまったく異なるデザインを採用したい場合、自由度が低く、表現が制限されてしまう場合があります。
また、クリエイティブ性の高い表現についてはCMSではなく、ソースコードでの制作のほうが適しています。
CMSをカスタマイズして自由なデザインを実現しようとする場合、かえって構築や保守のコスト増となります。

一時的なキャンペーン・イベントサイトの場合

短期間しか公開しないキャンペーンやイベントサイトで、公開後の更新頻度も低いと考えられる場合、CMSの「運用しやすい」という利点が活かしにくい可能性があります。また、スピード感が求められる場合、CMSの導入にかかる工数が負担となるため、利用しない方がよいと考えられます。

セキュリティ要件が極めて厳しく、一般的なCMS構成では対応が難しいサイト

大手企業、金融機関、公的機関など、極めて高いセキュリティ基準が求められる場合、一般的なCMSではサーバ構成の観点から、その要件を満たせないケースがあります。こうした環境では、CMSサーバを外部ネットワークから完全に隔離して運用するようなしくみが求められます。

NTTデータグループが開発した「とんがりクンCMS」は、そうした厳格なセキュリティ要件にも対応できる国産静的CMSです。公開サーバとCMSサーバを完全に分離できるため、外部からの不正アクセスや情報漏えいリスクを徹底的に排除します。その高い安全性から、大手企業、金融機関、公的機関など、セキュリティ意識の高い組織にも多数採用されています。
さらに、複数サイトや多言語サイトを一元管理できる拡張性、NTTデータグループによる安心のサポート体制と、柔軟なカスタマイズ対応を備えており、「安全性」と「運用効率」を両立したCMSとして高く評価されています。

とんがりクンCMS~大手企業・金融機関が選ぶ国産静的CMS


CMSの導入手順

CMSの導入手順。ヒアリングから公開までに約2か月から6か月かかります。

ヒアリング

WebサイトやCMS導入で解決したい課題や運用体制をヒアリングします。
※課題例:デザインが古い、使い勝手が悪い、アクセス数が伸びない、セキュリティに問題がある、Webサイトの運用が属人化している。

CMS機能決定

ヒアリング結果をもとに、CMSの選定や、必要な機能、カスタマイズの要件を整理します。
※CMSの選定に必要な要素:CMSを静的、動的どちらにするか、ワークフローは必要か、更新頻度はどのくらいか、サーバは自社管理(オンプレミス)、レンタル、クラウド、SaaSか等。

コンテンツ企画・サイト構造決定

Webサイトのコンテンツ整理を行い、サイト構造を決定します。
※検討ポイント:不要なコンテンツは削除するか、新規コンテンツは必要か、サイト構造は変えるべきか。

コンテンツ制作・画面設計

新規コンテンツ原稿を作成します。
また、各ページの画面設計を行い、大まかなデザインやレイアウトを決定します。

デザイン

Webサイトのデザインを作成します。また、デザインをCMSにテンプレートとして取り込みます。

CMSでコンテンツ登録

CMSにコンテンツを登録します。


CMSの種類

CMSの種類は、提供形態、導入形態、配信方式、開発元等で、分類することができます。
当社開発の国産静的CMS「とんがりクンCMS」の場合、提供形態:商用CMS、導入形態:SaaS型・オンプレミス型、配信方式:静的、開発元:国産CMSとなります。
特徴をよく理解し、構築したいWebサイトの特性やコストを鑑みた上で、CMSを選定する必要があります。

提供形態

オープンソース型CMS (無料CMS)

オープンソース(OSS)のCMSです。ライセンス料が不要のため、導入コストが抑えられます。一方で、CMSのソースコードが公開されているため、脆弱性が悪用される可能性があります。また、カスタマイズやトラブル対応には専門知識が必要となります。(例:Wordpress(ワードプレス)、Drupal(ドゥルーパル)、Joomla!(ジュームラ))

商用CMS(有償CMS)

パッケージCMSやSaaS型CMSなど、ライセンスや利用料が必要なCMSです。コストはかかるものの、導入時から保守までサポートが受けられます。セキュリティも高く安心してご利用いただけます。

個別開発CMS(有償CMS)

すべてのニーズを網羅して個別に一から開発するCMSです。満足度は高くなりますが、初期、保守ともに非常にコストがかかります。最近では、既存CMSをカスタマイズして、コストを削減しつつ、ニーズをマッチさせるケースが多くなっています。
当社開発の国産静的CMS「とんがりクンCMS」は、カスタマイズにも柔軟に対応しています。

導入形態

SaaS型CMS

サーバの準備が不要なため、スピーディーに導入ができます。サーバのセキュリティ対応や障害対応はクラウド提供のベンダーに依存しますが、お任せすることができます。

オンプレミス型CMS

自社サーバの準備が必要ですが、インターネットを利用せずCMSにアクセス可能となります。自社内でサーバのセキュリティの管理ができます。

※他、お客様側でクラウドやレンタルサーバを手配していただくケースもございます。

配信方式

動的

DBを利用することで、会員サイト、ECサイト、複雑な検索を必要とする製品やサービスサイト、また、サイト閲覧者単位でページに表示する情報を変えたい場合に向いています。Webサイトをマーケティングへ活用することがしやすいCMSです。公開サーバにDBやプログラムがあることから、サーバセキュリティ対策は重要で、コストもかかります。

静的

情報発信がメインのコーポレートサイト、公的機関のサイト、BtoBサイト、学校サイトなどに向いています。公開サーバでDBを利用しない為、DBを利用した攻撃を受けず、高セキュリティです。また、サーバに特別高性能な対策が必要ないため、低コストで運用できることも特徴です。

※「静的CMSと動的CMSのページ生成の違い」の項もご確認ください。

開発元

国産CMS

国内で開発された日本産のCMSです。もともと日本語で構築されているため、メニュー名もわかりやすく、直感的に操作が可能です。サポート面では、開発元が国内のため、素早くスムースなサポートが受けられます。

海外製CMS

もともと外国語でメニューが作成されていたため、日本語に翻訳されていてもわかりづらい場合があります。サポート面では、海外開発元への問い合わせが必要な場合、お客様、保守ベンダー、海外ベンダーとフローも多く、回答が遅いこともあるため注意が必要です。

その他の特徴

ヘッドレスCMS

CMSと公開Webサイトの1対1の関係ではなく、1つのCMSでWebサイトやアプリ、デジタルサイネージ等様々なチャネルのコンテンツを管理することができます。

業界特化型CMS

特定の業界のニーズに合わせて設計されており、業界内でよく使われるページデザインテンプレートや管理機能が予め用意されていることが多いCMSです。


CMSの選び方のポイント

操作性

直感的に操作できるCMSであれば、マニュアルを細かく確認しなくても作業が進めやすく、日常的な更新や管理がスムーズに行えます。  特に、運用担当者が複数人いる場合や、更新頻度が高いサイトでは「操作のしやすさ」が運用コストの削減につながります。  また、UI(ユーザーインターフェース)が整理されていることで入力ミスや設定ミスも減り、安定した運用を実現できます。  実際の操作感は資料だけでは分かりづらいため、導入前にはデモ環境やトライアル版を活用して確認することをおすすめします。

CMS利用者数、サイト数

CMSによっては、ユーザー数やサイト数に制限があるものや、従量課金制を採用しているものがあります。
運用を拡大していく中で、ユーザー数やサイト数が増えた際に、コストがどのように変化するのかを事前に把握しておくことが重要です。
また、複数ドメインをまとめて管理する必要がある場合や、グループ会社、支店、市町村配下の学校などで共同運用を行う場合には、ライセンス形態も比較のポイントとなります。

拡張性

標準機能だけでは要件を満たせない場合、プラグインの追加やカスタマイズで機能拡張できるかどうかは選定の大きな判断材料です。
CMSによっては自由度が低く、外部連携や機能追加が難しいものもあります。将来的なサイトの成長や、システムとの連携を見据えて、柔軟な拡張が可能かどうかを確認しておきましょう。

セキュリティ

CMSは、脆弱性への対応やセキュリティ機能の充実度は非常に重要です。ログイン機能の安全性、アクセス制限の有無、権限管理の粒度、ログ管理機能などを確認しましょう。
また、脆弱性情報に対するアップデートの頻度や、セキュリティ診断の実施有無も確認ポイントです。
特に大手企業、金融機関、公共機関など高いセキュリティが求められるサイトでは、クラウド型・オンプレミス型それぞれのリスクも踏まえた検討が必要です。

運用体制・役割分担・教育

CMS導入時には、誰がどの範囲を担当するのか、どのような承認フローでコンテンツを公開するのかといった運用設計を明確にしておくことが大切です。
CMSによっては、ユーザーごとの権限設定やワークフロー構築が柔軟に行えるものもあれば、制限の多いものもあります。
また、利用者への操作研修を実施し、アクセシビリティ・SEO・情報セキュリティといった基本的な知識を共有しておくことが、サイト全体の品質向上にもつながります。

サポート体制

CMSを運用していると、設定方法の確認やトラブル対応など、サポートを必要とする場面が必ず出てきます。
問い合わせ方法(メール・電話など)や対応スピード、サポート回数の制限の有無などを事前に確認しておくと安心です。
また、海外製CMSの場合は英語でのサポート対応や時差による遅延が発生する場合もあるため、サポートの拠点や対応言語も重要な比較要素です。


CMSの選び方には、機能やコストだけでなく、実際の運用体制やサポート面まで含めた総合的な判断が求められます。さらに詳しい選定基準や比較のポイントを知りたい方は、以下の⁩ページも参考にしてください。
CMSの選び方~自組織に最適なCMSを見極めるポイントを解説~


CMSの選定では、セキュリティ・操作性・サポート体制など、総合的なバランスが重要です。
NTTデータグループが開発した「とんがりクンCMS」は、そうした要件を満たす高セキュリティな国産静的CMSです。
公開サーバとCMSサーバを完全に分離した構成で安全性を確保しつつ、運用の効率化も実現。
大手企業、金融機関、公的機関など、厳格なセキュリティ基準を持つ組織にも多数導入されています。
豊富な導入実績と柔軟なカスタマイズ対応で、安心・安全なWeb運用を求める組織に最適なCMSです。


課題別CMSの導入事例

ふくおかフィナンシャルグループ様事例のキャプチャ画像
ふくおかフィナンシャルグループ

複数Webサイトを一元管理したい場合

Webサイトを多数管理する必要がある、デザインを統一したい、統一したCMSの導入で費用対効果や管理効率をアップしたい場合は、複数管理できるCMSが有効です。(グループ会社、販売店、学校サイトが多数ある等)

事例ピックアップ~ふくおかフィナンシャルグループ様

当社開発の国産静的CMS「とんがりクンCMS」を導入したふくおかフィナンシャルグループ様は、グループ内のサイトを一元管理し、各銀行Webサイトは統一したデザインにしています。

ふくおかフィナンシャルグループ様 導入事例

丸紅様事例のキャプチャ画像
丸紅株式会社

頻繁に更新がある場合

CMSがないと、都度、業者に依頼するなど、タイムラグが発生し、タイムリーな情報発信が困難になります。そのため頻繁に更新があるようなサイトであれば、CMSを導入することで、誰もがページを公開することができるようになり、情報発信のスピード感が圧倒的に早くなります。

事例ピックアップ~丸紅様

社員のためのレポート検索サイトに、当社開発の国産静的CMS「とんがりクンCMS」を導入していただきました。今まで投稿に手間がかかっていた点が劇的に改善され、投稿の増加につながりました。

丸紅様 導入事例

ホソカワミクロン様事例のキャプチャ画像
ホソカワミクロン株式会社

運用が属人化している場合

Webサイトを管理しているのは、一人しかいない、という場合、その方がいなくなることでWebサイトの更新ができなくなります。CMSがあると、どなたでも更新できるようになるため、複数人で管理できます。

事例ピックアップ~ホソカワミクロン様

当社開発の国産静的CMS「とんがりクンCMS」を導入したホソカワミクロン様は、属人化していたWebサイトの管理を、誰でも簡単に編集可能なサイトへとリニューアルされました。

ホソカワミクロン様 導入事例

今回ご紹介した事例は、CMS導入によって得られる効果の一部です。さらに詳しい導入背景や、具体的な改善ポイント、成功の秘訣については、以下のページで詳しくご覧いただけます。
CMS導入事例3選~実際の企業が得た効果と成功のポイント~ 


CMSでWeb運用をもっと簡単に

以上、初心者の方向けにCMSの基本知識、種類、選び方についてご説明しました。
CMSには、無償で利用できるオープンソース(OSS)から、ライセンス費用が数百万円~数千万円に及ぶ高機能CMSまで、さまざまな種類があります。
重要なのは、機能の多さではなく、自組織の目的や体制に合ったCMSを選定することです。
そのためには、目的・要件を整理し、関係者で共有した上で検討を進めることが大切です。
また、CMS選定や導入に不安がある場合は、専門業者に相談するのも有効です。

当社では、国産静的CMS「とんがりクンCMS」をはじめ、動的CMS「Heart Core」など、お客様のご予算や要件に応じて最適なソリューションをご提案しています。
Webサイトの管理効率化、セキュリティ強化、属人化の解消など、CMS導入を検討しているものの「どこから始めればよいかわからない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。


高セキュリティで運用効率を高める国産CMS「とんがりクンCMS」

NTTデータグループが開発した「とんがりクンCMS」は、公開サーバとCMSサーバを完全に分離した構成により、不正アクセスや情報漏えいのリスクを徹底的に防止する静的CMSです。
大手企業、金融機関、公的機関など、厳格なセキュリティ要件を持つ組織にも多数導入されており、その安全性と安定性が高く評価されています。
直感的に操作できる管理画面、複数サイト・多言語サイトを一元管理できる拡張性、そしてNTTデータグループによる安心のサポート体制を備え、「安全性」と「使いやすさ」を両立したCMSとして幅広い業種で採用が進んでいます。

とんがりクンCMS~大手企業・金融機関が選ぶ国産静的CMS

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)

CMSとは~初心者の方向けに基本をわかりやすく解説!CMSの基礎知識と種類、選び方~CMS導入のメリット・デメリット~成功のポイントと注意点を解説~CMSの選び方~自組織に最適なCMSを見極めるポイントを解説~CMSの基本機能~管理・運用を支える注目ポイントを解説~CMS導入事例3選~実際の企業が得た効果と成功のポイント~

「とんがりクンCMS」なら、どなたでもホームページをカンタンに更新できます!

CMSでよくいただくご質問 トップ10

  1. セキュリティを確保したいのですが・・・
  2. 公開前に上司に確認してもらいたいのですが、承認機能はありますか?
  3. 利用するには専門的な知識が必要ですか?
  4. どんなデザインでも実現できるのですか?
  5. 推奨動作環境を教えてください。
  6. お見積りがほしいのですが。
  7. スマホ向けのサイトを作ることはできますか?
  8. どのくらいの期間で導入できるのでしょうか?
  9. 今あるページをそのままCMSにすることは可能ですか?
  10. 既存のドメインを継続して使えますか?

CONTACT

ご相談・お問い合わせはこちらから。
お気軽にお問い合わせください。

050-3481-7119